レンタカーやカーシェアを業務で使用する際はアルコールチェックが必要|安全運転管理者が注意すべきポイント

近年、飲酒運転による事故防止を目的に、一定の条件を満たした企業に対して、アルコールチェックの義務化や規制強化が進んでいます。
アルコールチェックの対象は社用車だけでなく、業務で使用するレンタカーやカーシェアも対象です。
車両の保有形態にかかわらず、アルコールチェックが必要なため、適切なアルコールチェックの方法を周知・徹底することが重要です。
規制に違反した場合、行政処分や罰金が科される可能性があります。
そこで本記事では、レンタカーやカーシェアの利用シーンごとに、アルコールチェックが必要なケースを解説します。
また、レンタカーやカーシェアにおける適切なアルコールチェック方法も分かりやすく紹介します。
目次 / このページでわかること
1.業務使用のレンタカー(カーシェア)はアルコールチェックが必要|条件あり
道路交通法第74条の3に基づき、安全運転管理者の選任が必要な企業は、アルコールチェックが義務化されています。
具体的には、以下のいずれかの条件に該当する企業が対象です。
- ・定員11人以上の車両を1台以上保有
- ・車両を5台以上保有
レンタカーやカーシェアは、企業(借主)が保有する車両ではありませんが、車両の使い方や状況次第では、社用車としてカウントされるため、アルコールチェックが必要です。
この場合のアルコールチェックの責任者は安全運転管理者です。
適切に実施しなかった場合、安全運転管理者の業務違反とみなされ、公安委員会から解任命令や是正措置命令を受ける可能性があります。
アルコールチェックの義務がない企業であっても、従業員の安全意識を高めるために、自主的に実施している企業もあります。
従業員数が多い場合、紙ベースでの管理は手間がかかるため、クラウド型アルコールチェッカーの導入がおすすめです。
パイ・アールのアルコールチェッカーを導入いただいたエプソン様では、レンタカーやカーシェアの利用時にアルコールチェックを実施し、運用されています。
導入後の運用状況などをインタビューさせていただきました。以下の導入事例をぜひ参考にしてください。
参考:エプソン様|導入事例
関連記事:
『アルコールチェック義務化の対象者|責任者(管理者)や自家用車のルールについても解説』
『【2025年】安全運転管理者とは?選任義務から罰則・業務内容まで詳しく解説』
レンタカーの一般利用はアルコールチェックは不要
例えば、出張中に1日休みがあり、その日にプライベートで個人名義のレンタカーを使って観光を楽しむ場合は、アルコールチェックの義務はありません。
ただし、そのレンタカーが会社名義で手配されている場合、業務利用とみなされ、アルコールチェックの対象になる可能性があります。
例外的な状況に備えて、社内で使用ルールを明確にしておくと安心です。
2.レンタカー(カーシェア)のアルコールチェックが必要な利用シーンを紹介
レンタカーやカーシェアを業務で利用する場合、基本的にアルコールチェックの義務が発生します。
本章では、長期利用や頻繁な使用など、特に注意が必要なケースを取り上げ、必要な対応を紹介します。
レンタカー(カーシェア・リース)を長期利用する場合
業務でレンタカーやカーシェアを数週間から数か月にわたって継続的に利用する場合、その車両は企業が管理するものとみなされ、アルコールチェック義務の対象になります。
一時的な利用であっても、頻度が高かったり、業務で計画的に使用されている場合には、同様の対応が求められます。
また、リース車両に限らず、レンタカーやカーシェアも含めて、業務で使用している車両台数が一定の条件を超える場合、安全運転管理者の選任とアルコールチェックが必要です。
以下のいずれかに該当する場合、法令に基づきアルコールチェックの義務があります。
- 定員11人以上の車両を1台以上保有する企業
- 車両を5台以上保有する企業
ちなみに、自家用車(白ナンバー)で業務を行っている場合も、アルコールチェック義務化の対象です。ただし、通勤やプライベート利用のみであれば、義務化の対象ではありません。
なお、アルコールチェック義務化の対象外であっても、従業員が飲酒運転を起こせば、企業の社会的信頼を大きく損なうおそれがあります。そのため、義務の有無にかかわらず、自主的なアルコールチェックの実施を検討することが望ましいでしょう。
直帰直行でレンタカー(カーシェア)を利用する場合
訪問先から直行直帰でレンタカーやカーシェアを利用する場合、業務使用に該当するため、出発前と業務終了後にアルコールチェックが必要です。
原則として、対面でのアルコールチェックが必要ですが、困難な場合は、ビデオ通話などでのチェックが許可されています。
チェックのタイミングが深夜や早朝になる場合は、副安全運転管理者や業務を補助する従業員が確認を行うことも認められています。
直行直帰におけるアルコールチェックは、検知結果を遠隔で確認できるクラウド型や、不正やなりすまし防止ができるアルコールチェッカーがおすすめです。
出張先でレンタカー(カーシェア)を利用する場合
出張先でレンタカーやカーシェアを業務目的で利用する場合、アルコールチェックが必要です。
その際、従業員は携帯型アルコールチェッカーを携行し、アルコールチェックを行う必要があります。
出張中の休日に個人名義でレンタカーを借りる場合は、プライベート利用となり、アルコールチェックの義務はありません。
しかし、二日酔いなどで、前日のアルコールが体内に残っていると飲酒運転に該当する可能性があります。
飲酒運転は、企業の社会的信頼の失墜につながるため、慎重な行動を心がけましょう。
3.レンタカー事業者の場合|アルコールチェックは必要?
レンタカー事業者におけるアルコールチェックの必要有無は、業務目的で使用する車両台数によって決まります。
例えば、以下のケースでは、レンタカー事業者にもアルコールチェックが義務付けられます。
- レンタカー利用者の送迎目的で、乗車定員11名以上の車両を使用する場合
- 事業所の業務目的(営業など)で、車両を5台以上使用する場合 など
レンタカーとして貸出す車両は、アルコールチェック義務の判断基準には含まれませんが、事業所の業務目的で使用する車両は対象となります。
保有台数が5台未満の場合や、乗車定員が11人未満の車両を保有する場合は、アルコールチェックの義務はありません。
トヨタモビリティサービス様では、レンタカーの店舗などにアルコールチェッカーを設置し、運用されています。
導入のきっかけや、運用状況などをインタビューさせていただきました。以下の導入事例をぜひ参考にしてください。
参考:トヨタモビリティサービス様|導入事例
4.業務用レンタカーでのアルコールチェック方法【安全運転管理者必見】
業務でレンタカーを使用する際のアルコールチェック方法は、社用車の場合と同じです。
ただし、直行直帰や出張中のアルコールチェックは、例外的な方法が認められています。
そこで本章では、業務用レンタカーでのアルコールチェック方法について詳しく解説します。
適切なアルコールチェックを行い、飲酒運転を未然に防ぎましょう。
基本は社用車と同じ
道路交通法では、アルコールチェックの運用ルールが定められており、企業はルールに則ってアルコールチェックを実施する必要があります。
レンタカーの場合でも業務利用であれば、このルールの対象となります。
しかし、「アルコールチェックを行えば義務化に対応できている」というわけではありません。
適切なアルコールチェックが行われていない場合、以下のような命令が下されます。
- 使用者と安全運転管理者に必要な資料や報告の提出が求められる
- 安全運転管理者の解任命令や是正措置命令が下される可能性がある
- 命令に従わない場合は、50万円以下の罰金が科される
万が一、飲酒運転が発覚した場合、上記のように従業員だけでなく企業や代表者も責任を問われる可能性があります。
また、従業員が翌朝に運転することを知りながら、会社側がお酒を提供した場合、酒類の提供者として以下のような罰則が科されます。
【酒類の提供者】
- 酒気帯び運転:2年以下の懲役または30万円以下の罰金
- 酒酔い運転:3年以下の懲役または50万円以下の罰金
飲酒運転は重大な過失であることを周知し、アルコールチェックを徹底することが重要です。
参考:
・道路交通法第119条の2(第8章 罰則)|e-Gov法令検索
・飲酒運転の罰則等|警視庁
では早速、アルコールチェックの適切な運用方法をみていきましょう。
アルコールチェックのタイミング
アルコールチェックを実施するタイミングは、運転前と運転後の1日2回です。
1日に数回運転をする場合や、途中で別車に乗り換える場合は、運転の都度行う必要はありません。
目視で確認する
アルコールチェックは、安全運転管理者による目視での確認が必要です。
確認する際は、以下の項目をチェックしましょう。
- 顔色(赤面していないか、顔色は悪くないか)
- 呼気の匂い(アルコール臭くないか)
- 立ち居振る舞い(ろれつは回っているか、いつもより声が大きくないか、受け答えができているか)など
直行直帰や出張で対面でのチェックができない場合は、ビデオ通話などでのチェックが認められています。
メールやチャットは認められないため、適切な方法でアルコールチェックを行いましょう。
アルコールチェッカーを使用する
目視による酒気帯びの確認には限界があるため、アルコールチェッカーによる測定が必要です。
出張先でレンタカーやカーシェアを利用する場合、従業員はアルコールチェッカーを携帯し、記録と報告をしなければなりません。
クラウド型アルコールチェッカーであれば、遠隔地でもリアルタイムで測定情報を把握でき、不正や検知漏れも防止できます。
万が一、アルコール反応がある場合は、直ちに運転を中止しましょう。
また、未飲酒なのにアルコール反応がある場合は、食べ物や喫煙、体調による影響が出ている可能性があります。
対策としては、真水でうがいをする、または水や白湯をコップ1杯以上飲み、30分ほど時間を空けて再測定してください。
アルコールチェックで記録すべき項目
安全運転管理者は、アルコールチェックの際に、以下の8項目を記録する必要があります。
【記録すべき項目】
- 確認者名(点呼執行者)
- 運転者名
- 運転者の業務に係る自動車の自動車番号または識別できる記号、番号など
- 確認の日時
- どのように確認したか(対面/TEL/クラウドツールなど)
- 酒気帯びの有無
- 管理者からの指示事項
- そのほか必要な事項
記録した内容は、1年間保管することが義務付けられています。
また、上記の8項目を1日2回(運転前後)、記録簿に残す必要があります。
業務の手間がかかるため、検知器の利用台数が多い企業は、クラウド型アルコールチェッカーがおすすめです。
クラウドシステムと連携させることで、検知結果が即座に自動保存され、手書きの手間が削減できます。
さらに、検知結果はまとめてダウンロードできるため、万が一監査があった場合でも、必要なデータをすぐに提出できます。
業務の効率化にもつながるため、アルコールチェック体制を見直す際は、クラウド型アルコールチェッカーの導入をおすすめします。
5.クラウド型アルコールチェッカーなら「アルキラーNEX」
パイ・アールが提供する「アルキラーNEX」は、アルコール検知器・スマホアプリ・クラウド管理システムを連携させたクラウド型アルコールチェッカーです。
運転者が検知器に息を吹きかけると、測定結果がクラウドに自動送信され、管理者はリアルタイムでデータ確認できます。
自動保存されたデータは、ExcelやCSVでダウンロード可能です。
アルキラーNEXの場合、顔写真は1年1か月、検知データは3年間クラウド上に保存されます。
そのほかの、アルキラーNEXの特徴は以下のとおりです。
- J-BAC※1 認定機器、日本製の電気化学式センサー使用で検知精度が高い
※1 アルコール検知器協議会の略称。アルキラーNEXは一定の品質基準を満たしたアルコール検知器として認定済み - 顔認証やワンタイムパスで、不正やなりすましを防止
- 毎年無償メンテナンスが可能なためコスト削減が期待できる
- 機器不良は無償交換可能、交換時期はアラートでお知らせされるため自己管理の手間が省ける など
データの自動保存で、業務の手間や人的ミスを防止できるため、義務化の法令にも対応しています。
業務効率の向上や、法令遵守の徹底に、ぜひアルキラーNEXをご活用ください。
参考:アルキラーNEX|クラウド型アルコールチェッカー【アプリで簡単操作】
6.まとめ|レンタカー(カーシェア)を業務で使用する際はアルコールチェックの体制を整えよう
レンタカーやカーシェアを業務で使用する場合、一定の条件を満たした企業には、基本的にアルコールチェックの実施が義務付けられています。
会社名義で車両を手配する場合や、営業活動などで継続的に利用する場合は、安全運転管理者によるアルコールチェックが必要です。
違反した場合、企業や管理者に行政処分や罰則が科される可能性があるため、適切な管理体制を整えることが重要です。
業務でレンタカーやカーシェアを利用する際は、自社が義務の対象かどうかを確認したうえで、社内ルールを明確にし、アルコールチェッカーの活用や記録の適切な保存を徹底しましょう。