アルコールチェックは「クラウド管理」がおすすめ|メリット・デメリットと検知器の種類比較
白ナンバー車両を一定台数以上保有する事業所において、2022年4月1日から始まった運転前後の飲酒検査の義務化で、多くの企業でアルコールチェックが実施されるようになりました。
そして、2023年12月1日からはアルコールチェッカーを用いたアルコールチェックが義務化されました。そこで問題になるのが、膨大なデータの管理です。
アルコールチェックの記録は1年間の保存義務があるため、記録の手間や管理が現場の負担となっています。
このような業務圧迫を改善する策として、アルコールチェックのクラウド管理をおすすめします。
本記事では、アルコールチェックのクラウド管理に関する情報に加え、アルコールチェッカーの種類やクラウド管理型のメリット・デメリットを紹介します。
業務効率化とコンプライアンス強化のために欠かせない情報ですのでぜひ参考にしてください。
目次 / この記事でわかること
1.クラウド管理型アルコールチェッカーがおすすめな理由

クラウド管理型アルコールチェッカーがおすすめな理由は数多くありますが、その中でも「1年間の記録保存義務」を徹底できる点は大きいでしょう。
さらに、管理体制をペーパーレス化することで、下記の業務負担を削減できます。
- 日々の業務の中でアルコールチェックの結果を記録すること
- 記録結果を総務や管轄部署に提出すること
- 提出した記録を各拠点ごとに月別に保管すること
- 必要なタイミングで記録したデータを破棄すること
アルキラーNEXでは、顔認証とワンタイムパスによる検知器認証機能により、なりすましなどの不正も防止可能です。
直行直帰や出張が多い企業はリスク管理を徹底できるため、飲酒運転による重大事故を未然に防ぎ、コンプライアンスを強化できます。
このように、クラウド管理型のアルコールチェッカーは、義務化の対応だけでなく、日々の業務負担の軽減や不正防止など、企業が直面しがちな課題をまとめて解決できるツールです。
自社のドライバー数や運行形態、既存の運用方法を整理したうえで、クラウド型への切り替えを前向きに検討してみてください。
2.アルコールチェッカーとは?

そもそもアルコールチェッカーとは、呼気中のアルコール量を正しく検知し、アルコールの有無や濃度を音や光、数値などで示す機器のことです。
アルコールチェック義務化の対象企業は、国家公安委員会が定める基準を満たしたアルコールチェッカーの使用が義務付けられています。
測定結果は、手書きやExcelシートなどでアナログ管理しても問題ありませんが、管理者の業務負担と法的責任の増大に伴い、1日あたり30分〜1時間程度の追加業務が発生している企業もあるようです。
運転前後に記録すべき事項は8項目あるため、データを効率的に管理できる「クラウド管理型アルコールチェッカー」を導入する企業が増えています。
2-1 アルコールチェッカーの種類
アルコールチェッカーは、「どの程度までデータ管理・自動化したいか」によって大きく4つのタイプに分類できます。
ここでは、「アルコールチェック義務化に対応しやすいかどうか」という視点から比較解説していきます。
| 種類 | 機能 | 法令対応・運用イメージ |
|---|---|---|
| 簡易型 アルコールチェッカー アルコールチェッカー単体で測定し、記録機能を持たないタイプ |
測定
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| 端末データ保存型 アルコールチェッカー アルコールチェッカー本体に記録を数件保存できるタイプ |
測定・記録
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| 専用ソフト管理型 アルコールチェッカー 管理者のPCに専用ソフトをダウンロードし、そのPC上で検知結果を確認できるタイプ |
測定・記録・管理
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| クラウド管理型 アルコールチェッカー クラウド上に検知結果を保存でき、どのPCからでも結果を確認できるタイプ |
測定・記録・管理・自動化
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データ管理機能が充実しているほど、管理できる項目が多くなります。
簡易型で手書きによるアナログ管理を行うよりも、自動でデータの記録や保存ができるクラウド管理型のアルコールチェッカーのほうが運転者・管理者双方の負担が大きく軽減できおすすめです。
パイ・アールが提供しているアルコールチェッカーは、クラウド管理型ですので次の項目で詳しく解説します。
3.クラウド管理型アルコールチェッカーの5つのメリット
①検知結果が自動で連携される
クラウド管理型のアルコールチェッカーのメリットは、アルコールチェッカーで測定した検知結果が自動で連携される点です。そのため、下記のメリットも生じます。
- 管理の手間を省ける
- 管理にかかる労力をなくせる
- アルコール検査のごまかしができなくなる
- 記入漏れがなくなる
測定と同時に、「数値」「日時」「運転者情報」なども記録されるため、管理者の入力作業やチェック工数を削減しつつ、記録漏れにも対応可能です。
万が一、検知忘れや酒気帯びが確認される数値が出た場合は、管理者に通知が行くため、速やかに運転手に指示できます。
②検知データを長期間保存できる
クラウド管理型のアルコールチェッカーには、検知データを長期間保存できるメリットもあります。
弊社のクラウド管理型アルコールチェッカー「アルキラーNEX」の場合、顔写真は1年1ヶ月、顔写真以外の検知結果データは3年クラウド上に保存されます。
2022年4月1日からの法改正では、アルコールチェックの記録を1年間保存することが義務付けられました。そのため、クラウド管理型のアルコールチェッカーを利用すれば、問題なく運用でき、紙やExcelシートに記録する手間が一切なくなります。さらに管理もしやすく検知データを紛失する恐れもありません。
検知データの紛失リスクがなく長期間保存できるのは、クラウド管理型アルコールチェッカーの大きなメリットです。
また、紙で1年間の全員分の記録を残す場合、場所もとりますし、いざ取り出したいときにどこに誰のデータがあるのかわからなくなってしまいます。
このような課題を解決するために、クラウド管理型のアルコールチェッカーを選択することが理由のひとつとも言えるでしょう。
③検知結果をまとめてダウンロードできる
クラウド管理型のアルコールチェッカーは、検知結果をまとめてダウンロードできます。弊社のクラウド管理型アルコールチェッカーの場合、ExcelもしくはCSVでダウンロードが可能です。
そのため、万が一監査があった場合でも、クラウド管理型であれば必要なデータを簡単に検索し、ダウンロードしたデータをすぐに提出できます。
また、データをダウンロードすることで、クラウド上で保存できる期間が過ぎてもデータとして保管できます。社内で3年以上前のデータを残しておきたい場合も活用できるため、非常に便利です。
④検知状況を一元管理できる
検知状況をクラウドで一元管理できる点も、クラウド管理型アルコールチェッカーのメリットです。この機能により、「いつ」「どこで」「誰が」アルコール検知をしたかをすぐに確認できます。
弊社で取り扱っているクラウド管理型アルコールチェッカーは、下記4つの情報をリアルタイムで取得します。
- 日時情報
- 位置情報
- 検知写真
- 検知者情報
そのため、クラウド上で管理者も即時に確認でき、業務の効率化を図れます。
⑤不正防止につながる
紙での管理では、検知者(運転者)が偽った検査結果を報告したり、検知を忘れていた場合でも後からまとめて適当に記入したりするなど、不正が起きる可能性があります。
しかし、クラウド管理型のアルコールチェッカーであれば、リアルタイムで検知結果が送信されます。当然ですが、検知結果のデータ書き換えや虚偽報告ができない仕組みになっています。
また、検知結果だけでなく、検知している最中の写真も一緒に送信されます。そのため、他人が代わりにアルコールチェックをする、といった不正も防止できるのです。
「そんな不正、自社では起こらない」と思っていませんか?
ところが実際、業種に関わらず不正が起こっています。万が一虚偽の報告をしたのちに、飲酒事故を起こしてしまったら一大事です。
飲酒運転については、以下の記事も参考にしてください。
関連記事:『アルコールチェッカー義務化と酒気帯び運転のコト|アルコール濃度の基準値とは?』
4.クラウド管理型アルコールチェッカーの2つのデメリット

メリットがある一方で、クラウド管理型のアルコールチェッカーには以下のようなデメリットもあります。
- ①システム導入費用がかかる
- ②専用アプリをダウンロードする必要がある
①システム導入費用がかかる
クラウド管理型のアルコールチェッカーは、検知器の費用以外にも、クラウド利用料がかかります。そのため、コスト面の心配がある点がデメリットです。
メーカーによって料金形態はさまざまです。そこで、弊社のクラウド管理型アルコールチェッカー(モバイル版)の費用を、簡易型アルコールチェッカーと比較してみましょう。
| 簡易型アルコールチェッカー | 初期費用(検知器購入費用) ※使用期限に達するたびに購入が必要 |
|---|---|
| クラウド管理型アルコールチェッカー(モバイル版) ※弊社アルコールチェッカーの場合 |
初期費用(サービス登録料+管理アカウント登録料) + 月額費用(サービス月額利用料) ※メンテナンス(検知器交換)費用は無料 |
簡易型検知器の場合、導入時に発生する費用は検知器の購入費のみです。しかし、比較するとクラウド管理型アルコールチェッカーは、クラウドシステムを利用するための費用(管理アカウント登録料)などが追加で発生します。
一方で、簡易型検知器は、1年毎などアルコールチェッカーの使用期限に達するたびに再度購入する必要があり、毎年追加の費用が発生します。
しかし、弊社のクラウド管理型アルコールチェッカーは毎年のメンテナンス費用が無料であり、後から大きな出費が発生しません。
さらにアルコールチェッカーの交換時期の管理もすべてお任せできるので、費用だけでなく手間も大きく削減できます。
コストだけで比較すると、クラウド管理型アルコールチェッカーのほうが確かに高くなります。その反面、管理の手間がかからなかったり、不正や漏れを防げたりする点は、費用が高いというデメリットを上回るのではないでしょうか。
②専用アプリをダウンロードする必要がある
検知結果データをクラウド管理システムに送信するためには、専用アプリをダウンロードする必要があります。
アプリを使用するためには、専用アプリに対応したスマートフォンやタブレットを準備しなければなりません。
専用アプリに対応している機種であれば問題ありませんが、使用予定の機種が対応していない場合や未検証だった場合は、スマートフォンやタブレットの買い換えの検討が必要なため、注意が必要です。
5.【2025年】アルコールチェック義務化の内容と記録すべき8項目

「乗車定員11人以上の白ナンバー車を1台以上保有する事業所」もしくは「それ以外の白ナンバー車を5台以上使用する事業所」は、従来から義務化されている緑ナンバー事業者と同様に、アルコールチェッカーを用いて酒気帯び確認を行う必要があります。
ほかにも、アルコールチェッカーの状態や記録すべき内容について定められており、最新のアルコールチェック義務化の項目を正確に把握できているか不安な方もいるでしょう。
そこで本章では2025年現在のアルコールチェック義務化の内容や記録すべき8項目について解説します。
5-1【2025年】アルコールチェック義務化の概要
アルコールチェックの義務化は、2022年4月1日の道路交通法施行規則改正から段階的にスタートし、2023年12月1日に現在の形で本格施行されました。
【2022年4月1日に施行された内容】
目視等により運転者の酒気帯びの有無の確認を行うこと及び、その内容を記録して1年間保存すること
【2023年12月1日に施行された内容】
アルコール検知器を用いて運転者の酒気帯びの有無の確認を行うこと並びにその内容を記録して1年間保存すること及びアルコール検知器を常時有効にすること
上記の内容をまとめると、2025年現在のアルコールチェック義務化の項目は以下のとおりです。
- 運転前後にアルコール検知器を用いて酒気帯びの確認をすること
- アルコール検知器は「常時有効(正常に作動する状態)」を保持すること
- 測定結果(8項目)を記録し、1年間保存すること
アルコールチェッカーを使用しなかったり、ずさんな管理体制が発覚した場合は、安全運転管理者の義務違反として扱われ、行政処分や指導の対象となる可能性があります。
5-2 白ナンバー事業者に求められる8つの記録項目
白ナンバーのアルコールチェック義務化により、記録が必要な項目は下記の8つです。
| 記録必須の8つの項目 |
|---|
確認者名(点呼執行者) |
運転者名 |
運転者の業務にかかる自動車の自動車登録番号又は識別できる記号、番号等 |
確認の日時 |
確認の方法
|
酒気帯びの有無 |
指示事項 |
その他必要な事項 |
※その他必要な事項については管轄の警察によって内容が異なることがありますので、管轄の警察署にご確認下さい。
各項目の内容は、誰が見ても明確に分かるように記入することが重要です。
記録する際の媒体(紙/Excel/クラウド)の指定はなく、1年間保存されていれば法令上は問題ありません。ただし、紙やExcelの場合は、8項目すべてを漏れなく記録する運用負担が大きいため、クラウド型での自動記録・保存に切り替える企業が増えています。
出発・帰庫のたびに全運転者分を記録する方法は手間がかかり、従業員数が多い企業では管理者の負担が大きく、記入漏れや記録忘れといったヒューマンエラーも起こりがちです。
実際の現場では、「急ぎの出発で記録をつけ忘れた」「直行直帰で記録が後回しになった」といったケースが少なくありません。
運転者と管理者の負担を減らすためにも、クラウド管理型のアルコールチェッカーを導入するとより効率的な運用ができるでしょう。
6.【Q&A】クラウド管理型アルコールチェッカーによくある質問

クラウド管理型アルコールチェッカーの導入を検討しているものの「白ナンバー事業者でも必要か」「コストはどれくらいか」など、不安を抱えている担当者の方は少なくありません。
ここでは、アルコールチェック義務化の対象企業から寄せられる疑問をQ&A形式で解説します。
白ナンバー事業者もクラウド管理型を導入したほうが良い?
法令上、クラウド管理型アルコールチェッカーの導入が義務付けられているわけではありません。紙やExcelでの管理でも要件は満たせます。
ただし、白ナンバー事業者でも車両台数や運転者数が増えるほど、記録と1年間の保存業務は大きな負担になります。
「複数台保有している」「拠点が分散している」「直行直帰や出張が多い」という白ナンバー事業者は、クラウド管理型のメリットを得られやすいでしょう。
クラウド管理型の導入コスト・月額費用はどれくらいかかる?
クラウド管理型の費用は、メーカーやプランによって異なりますが、一般的には「初期費用(登録料、本体代など)+月額費用(システム利用料)」の構成が多いです。
簡易型と比べると一見高く感じられますが、アナログ管理にかかる人件費を含めたトータルコストで比較することが重要です。
無料トライアルや見積もりを依頼したり、助成金や補助金を活用するのもおすすめです。
スマホを持っていない運転者がいる場合も運用できる?
クラウド管理型はスマホアプリと連携して使うタイプが多いですが、社用スマホを共有したり、営業所に据え置き型の端末を設置する運用方法も可能です。
個人のスマホを持たない運転者が複数人いる場合は、事務所で必ず測定してから出発するようにルールを決めたり、事務所に据え置き型や車載器型のモデルを選ぶなど、運用方法でカバーできます。
導入前に運転者にもヒアリングを行い、自社の勤務形態と照らし合わせて最適な運用方法を導入しましょう。
J-BAC認定機器でないと義務化に対応できない?
アルコールチェック義務化にあたって「J-BAC認定機器でなければならない」と法律で明記されているわけではありません。
【J-BAC認定機器とは?】
アルコールチェッカーの品質向上と普及を目指す業界団体、「アルコール検知器協議会(J-BAC)」が定める厳格な基準(性能試験や品質管理など)をクリアした信頼性の高い業務用アルコールチェッカーのことです。製品には「J-BAC認定品」や「JBマーク」がついています。
J-BAC認定機器は、社内説明やコンプライアンスの観点からも採用しやすい機器とされ、多くの企業で導入されています。
長期的な運用を前提にするなら、コンプライアンスの観点からもJ-BAC認定機器がおすすめです。
参考:アルコール検知器協議会
クラウド管理型アルコールチェッカーのメンテナンスや校正頻度は?
クラウド管理型でも、本体のセンサーは消耗品のため、定期的なメンテナンスや校正が必要です。
一般的に、半年〜1年に1回のセンサー交換や校正が推奨されています。
クラウド側は自動アップデートされますが、本体は「いつ、どの機種を校正したか」を記録し、管理者がメンテナンスのスケジュール管理をすると安心です。
また、一部のメーカーでは、メンテナンス時期になるとお知らせするサービスを実施しています。
弊社が提供しているアルコールチェッカー「アルキラーNEX」の場合は、使用期間又は使用回数の上限に近づくと、校正を行うための手配をしています。
以下の関連記事では、アルコールチェッカーの校正の流れやメンテナンスについて詳しく解説しています。あわせて参考にしてください。
7.まとめ|アルコールチェッカーはクラウド管理型がおすすめ
この記事では、クラウド管理型アルコールチェッカーの特徴やメリット・デメリット、おすすめの理由について紹介しました。
検知結果をクラウドに自動記録し、「1年間の保存」「データの一括ダウンロード」「複数拠点の一元管理」「不正防止」までカバーできるクラウド管理型アルコールチェッカーは、管理者の負担を軽減しつつ、法令遵守に役立ちます。
アルコールチェッカーを簡易型からクラウド管理型に切り替える予定がある方は、現在の運用体制を整理したうえで、機能・コスト・サポート体制などを比較し、自社に適切なクラウド管理型アルコールチェッカーを選んでみてください。



