アルコールチェッカー導入に活用できる補助金・助成金|申請方法や注意点を紹介
2023年12月からアルコールチェック義務化の対象が拡大され、白ナンバー車両を一定台数保有する事業者にも、アルコールチェッカーを用いた確認が義務付けられました。
「アルコールチェックの義務化に対応したいが、導入コストが気になる」という経営者や担当者に知っていただきたいのが、補助金や助成金の活用です。
全日本トラック協会では、アルコールチェッカーの導入費用を一部助成する制度を設けています。
そこで本記事では、アルコールチェッカーの導入に活用できる補助金や助成金の概要、対象機器、申請時の注意点について紹介します。
アルコールチェッカーの補助金や助成金に関するよくある質問についてもまとめていますので、申請時の疑問解消にご活用ください。
また、アルコールチェッカーの導入にあたり、義務化の概要を確認したい方は、以下の関連記事も参考にしてください。
目次 / この記事でわかること
1.アルコールチェッカーの導入で補助金・助成金はもらえる?

結論として、アルコールチェッカーの導入では、条件を満たすことで、補助金や助成金を活用できる場合があります。
例えば、全日本トラック協会が提供している安全装置等導入促進助成事業では、「IT機器を活用した遠隔地で行う点呼に使用する携帯型アルコール検知器」や「呼気吹き込み式アルコールインターロック」が助成対象に含まれています。
全日本トラック協会の助成は、各都道府県トラック協会を通じて実施される制度であり、対象装置や助成額が協会ごとに異なる場合があるため、注意が必要です。
パイ・アールが提供している製品「アルキラーNEX」も助成制度の対象機器となっています。
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では、実際に「どのような装置が助成対象となるのか」「助成額の上限はいくらなのか」確認しましょう。
2.安全装置等導入促進助成事業の対象装置と助成額
ここでは、補助金や助成金の対象となる装置の種類と助成額について解説します。
申請前に対象装置と助成額の上限を把握して、スムーズな導入計画を立てる参考にしてください。
2-1 助成対象装置
令和8年度の助成対象装置は、以下の5種類です。
※令和6年度まで対象だった「側方視野確認支援装置(サイドビューカメラ)」は、令和7年度以降は対象外となっています。導入を検討されている方はご注意ください。
引用元:令和8年度安全装置等導入促進助成事業について|公益社団法人 全日本トラック協会
- (1)後方視野確認支援装置
- 事業用トラックにバックアイカメラ(常時、後方視野が確保できるもの)を装着した場合に限り、助成対象となります。
- (2)側方衝突監視警報装置
- 車両総重量7.5トン以上の事業用トラック(トラクタの場合は第5輪荷重8.5トン以上)に側方衝突監視警報装置※を装着した場合に限り、助成対象となります。
※左折時に歩行者や自転車との衝突の危険性を電子的に判断し、衝突の危険性が生じた場合に警告音及び警告灯にて運転者に知らせるもの。- (3)呼気吹込み式アルコールインターロック
- 国土交通省の技術指針に適合しているものが助成対象となります。
- (4)IT機器を活用した遠隔地で行う点呼に使用する携帯型アルコール検知器
- Gマーク認定事業所が導入するもので、被測定者の意思によらず自動的に測定結果を端末(営業所設置)に送信できるものに限り、助成対象となります。
- (5)トルク・レンチ
- 車両総重量8トン以上の事業用トラックを管理する事業所において、「600N・m」以上の締め付け能力を有する大型車用トルク・レンチ(自立型トルク・レンチ、トルクセッター型インパクトレンチを含む。)を導入した場合に限り、助成対象となります。
対象機器の型式は、年度ごとに更新されるため、導入を検討している機器がある場合は、申請前に所属する各都道府県のトラック協会に確認してください。
2-2 助成額
上記の(1)(3)(4)は、対象装置ごとに機器取得価格の1/2、上限2万円が助成されます。
上記(2)は、車両1台につき、取得価格の1/2、上限10万円
上記(5)は、1事業所1台、取得価格の1/2、上限3万円です。
各都道府県のトラック協会によっては、助成額が上乗せされる場合があります。
なお、基本的に取付け工賃や消費税は、取得価格に含まれません。
2-3 補助金・助成金の申込先・申込方法
補助金・助成金の申請方法や期間は、都道府県ごとに異なります。以下、一般社団法人東京都トラック協会の「安全装置等導入促進助成事業」を例に紹介します。
申請様式5枚に、添付書類(必要書類)を添えて、東ト協 業務部 交通・環境グループへ提出します。
申請受付後は、東ト協から全ト協への助成金請求を行った上で、交付請求を行った事業者の銀行口座へ振り込まれます。
これらの情報の詳細は、各都道府県のトラック協会のホームページや窓口でご確認ください。
3.安全装置等導入促進助成事業の助成金を申請する際の注意点

安全装置等導入促進助成事業の助成金を申請する際は、事前に押さえておくべき注意点が複数あります。
見落とすと申請できなかったり、助成金を受け取れなかったりするケースもあるため、しっかりと確認しておきましょう。
3-1 問い合わせ・申請先は各都道府県のトラック協会
助成金の申請窓口は、「全日本トラック協会」ではなく「各都道府県のトラック協会」です。
全日本トラック協会が制度を設計し、各都道府県の協会が窓口として申請を受け付ける仕組みになっています。不明点がある場合も、所属する都道府県のトラック協会に問い合わせてください。
3-2 申請方法・受付期間はトラック協会ごとに異なる
申請方法や受付期間は、各都道府県のトラック協会によって異なります。
郵送や持参での受付が多いですが、一部の協会では手続き方法が異なる場合もあります。また、都道府県によっては購入前の事前申請が原則となっているケースもあるため、機器を購入する前に必ず所属の協会へ確認することをおすすめします。
3-3 予算枠に達した時点で受付終了
助成金には年間の予算枠が設けられており、受付期間内であっても予算額に達した時点で申請受付が終了します。
令和8年度の全ト協予算額は17,390,000円で、申請が集中すると年度途中で締め切られる可能性があります。
申請を検討している場合は、受付期間の開始直後に手続きを進めることをおすすめします。
3-4 白ナンバー事業者は原則として対象外
安全装置等導入促進助成事業の対象は、主に事業用トラック(緑ナンバー)を保有する運送事業者です。
白ナンバー車両を使用する一般企業や個人事業主は、原則として助成の対象外となります。2023年12月のアルコールチェック義務化により白ナンバー事業者もアルコールチェッカーの導入が必要になりましたが、本助成事業を利用できないケースが多い点には注意が必要です。
3-5 中古品・レンタル品・月次定額制サービスは対象外
助成の対象となるのは新品の機器を購入した場合に限られます。
中古品やレンタル品、月次定額制のサービス(サブスクリプション型)として導入した機器は助成対象外です。また、取付工賃や消費税は機器の取得価格に含まれないため、助成額の計算から除外される点も押さえておきましょう。
リース契約で導入した機器については、契約形態(ファイナンスリース・オペレーティングリースなど)によって助成対象となるかどうかが異なります。導入方法を問わず、申請前に必ず所属のトラック協会へご確認ください。
4.東京都トラック協会の申請例

申請方法の例として、東京都トラック協会の申請方法を紹介します(2026年4月時点)。
申請方法:
申請様式、および添付資料を下記に提出します。※郵送可
東京都トラック協会の申請様式等はこちらをご参照ください。
(一社)東京都トラック協会 業務部 交通・環境グループ
〒160-0004 東京都新宿区四谷3-1-8
TEL 03-3359-3618
申請受付期間:
令和8年4月13日から令和9年2月26日(必着)まで
※受付期間中でも、申請数が各予算額に到達した時点で終了です。
助成額:
対象装置によって装置1台あたりの助成額の算定が異なるので注意が必要です。
| 全日本トラック協会 | 東京都トラック協会 | |
|---|---|---|
| 事業予算額 | 17,390,000円 | 160,000円 |
| 対象装置 |
|
(C)呼気吹き込み式アルコールインターロック装置のみ |
| 助成額 |
車両に取り付けた項目(A)(C)(D)については、装置1台につき2万円を上限として、装置取得価格(機器本体・部品・付属品等を含めた価格。なお、取付工賃、消費税は取得価格に含まない。)の1/2までとする。 車両に取り付けた項目(B)については、装置1台につき10万円を上限として、装置取得価格の1/2までとする。 事業所で導入した項目(E)については、1事業所1台、3万円を上限として、装置取得価格の1/2までとする。 なお、1会員事業者の助成枠は、装置30台分を上限として、所属支部登録車両台数分までとする。 |
車両に取り付けた項目(C)の装置1台につき、8万円を上限として助成する。なお、1会員事業者、装置5台分を上限として、所属支部登録車両台数分までとする。 |
5.【Q&A】アルコールチェッカーの補助金に関するよくある質問
アルコールチェッカーの補助金・助成金について、よく寄せられる質問をまとめました。
白ナンバー事業者でも補助金や助成金を受け取れる?
原則として白ナンバー事業者は補助金を受け取れません。
安全装置等導入促進助成事業は、全日本トラック協会の会員である緑ナンバーの事業用トラック事業者を対象としています。
2023年12月からアルコールチェッカーの使用が義務化された白ナンバー事業者は、本助成事業の対象外となるケースがほとんどです。ただし、都道府県や自治体が独自の助成制度を設けている場合もあるため、所轄の機関に確認することをおすすめします。
Gマーク認定がないとアルコールチェッカーの補助は受けられない?
Gマーク認定がなくても、一部のアルコールチェッカーは補助金の対象になります。
令和8年度の対象装置のうち、呼気吹込み式アルコールインターロックはGマーク認定がなくても申請できます。
一方、IT機器を活用した遠隔地で行う点呼に使用する携帯型アルコール検知器については、Gマーク認定事業所が導入した場合のみ助成対象となります。自社の認定状況を確認したうえで、対象機器を選定してください。
補助金の申請はいつまでに対応すればよい?
令和8年度の申請受付期間は、令和8年4月13日から令和9年2月26日(必着)までです(東京都トラック協会の例)。
ただし、予算額に達した時点で受付が終了するため、余裕をもって早めに申請することを強くおすすめします。申請期間や締切日は都道府県によって異なるため、所属のトラック協会に確認してください。
補助金の申請に必要な書類は何ですか?
一般的に必要な書類は、助成金交付申請書、領収書または請求明細書の写し、機器の取付完了を証明する書類などです。
リース契約で導入した場合は、まず助成対象となるかどうかを所属のトラック協会へ確認してください。対象と認められた場合は、リース契約書の写しの提出を求められる場合があります。必要書類は協会ごとに異なります。
6.まとめ|アルコールチェッカー導入の補助金・助成金を活用しよう
アルコールチェッカーを導入する際、補助金・助成金の活用が可能です。
申請する際は、各都道府県のトラック協会に申請方法を確認しましょう。
2023年12月1日の道路交通法改正により、運転前後のアルコールチェックをする際に、アルコールチェッカーを使用することが義務化されました。
補助金・助成金を活用してアルコールチェッカーを導入し、安全運転に対する取り組みを積極的に行っていくことが、交通事故を減らすために欠かせません。
ぜひ本記事を参考にして、アルコールチェッカーを導入し、法令を遵守しましょう。



