【2026年4月更新】貸切バス事業者の「安全性評価認定制度」に関する最新情報
2007年に大阪府吹田市で起きたスキーバス事故を受け、2011年度に貸切バス事業者の評価制度が導入されました。
そして2024〜2025年度、制度開始以来初の抜本的見直しが実施され、評価基準・認定ランク・更新サイクルが大きく変わりました。
次の申請受付は【2026年4月1日〜30日】です。
「アルコールチェッカー(検知器)の高性能化が加点対象になる」など、現場の安全への取り組みが審査結果に直結する仕組みに変わっています。
貸切バス事業者として今知っておくべき最新情報を、申請案内書をもとにまとめましたのでぜひ参考にしてください。
※本記事は公益社団法人日本バス協会が発行する「2026年度 貸切バス事業者 安全性評価認定制度」(2026年3月31日時点の情報)を参考に執筆しています。
参考:『貸切バス事業者安全性評価認定制度』の概要|国土交通省 [PDF]
目次 / この記事でわかること
1.貸切バス事業者の安全性評価認定制度とは?

貸切バス事業者安全性評価認定制度(通称:セーフティバス)は、2007年2月に大阪府吹田市で発生した貸切バスの重大事故を受け、公益社団法人日本バス協会が2011年度から実施している認定制度です。
貸切バス事業者の安全性への取り組み状況を第三者が審査・認定し、公表することで、利用者が安全性の高い事業者を選びやすくするとともに、各事業者の安全意識向上を促すことを目的としています。
認定を受けた事業者には「セーフティバスマーク(★の認定ステッカー)」が交付され、バス車両への貼付や自社ホームページでのPRに活用できます。
2025年8月1日時点で、全国1,886社の貸切バス事業者(全体の56%)が認定を受けており、認定車両数は31,751両(全国の貸切バス車両数の74%)に上ります。
2.2025年度の申請から何が変わった?

静岡県駿東郡での貸切バス横転事故や、2024年4月からの自動車運転者の労働時間等に関する規制強化を受け、2025年度申請(2024年度の取り組みを評価)から制度開始以来初の抜本的な見直しが実施されました。
変更されたのは以下の6点です。
- ①審査基準の厳格化
- ②健康管理・先進安全自動車など高度な安全取組への評価
- ③規則等改正への対応(アルコールチェッカー(検知器)を含む)
- ④運輸安全マネジメント取組状況における配点の変更
- ⑤評価マーク・認定種別の変更(3段階→5段階)
- ⑥有効期間の変更(2年更新のみに統一)
それぞれ解説します。
①審査基準の厳格化
審査基準の厳格化として、行政処分に対する減点が強化されました(2024年度より実施)。
あわせて、法令遵守に対する配点が全面的に見直され、法令遵守事項への違反が1つでもある場合は認定を受けることができなくなっています。
②健康管理・先進安全自動車など高度な安全取組への評価
衝突被害軽減ブレーキに加え、ドライバー異常時対応システム等、国土交通省補助対象となっている先進安全自動車(ASV)装置を搭載した車両の導入が加点評価の対象に拡大されました。
また、健康起因による事故防止への取り組みとして、従来の「睡眠時無呼吸症候群対策」「脳血管疾患対策」に加え、「心臓疾患・大血管疾患対策」「視野障害対策」も評価対象となっています。
さらに、山岳道路・雪山等に特化した研修・訓練を実施している事業者が高く評価されるようになりました。
③規則等改正への対応(アルコールチェッカー(検知器)を含む)
点呼の録画やデジタル式運行記録計等の義務化をはじめ、改正される運輸規則に基づく審査が実施されます。
基本的に、対応できていない場合は認定されません。
注目すべきポイントとして、「検知データ保存が可能等の高性能アルコール検知器の導入について高く評価」されることが明記されました。
参考:2026年度 貸切バス事業者 安全性評価認定制度|公益社団法人日本バス協会 [PDF]
アルコールチェッカーの使用は法令上の義務ですが、検知データを保存できる機種など、法令が定める水準を超えた高性能機器を導入している事業者は加点対象となります。
関連記事:『貸切バスの制度改正で何が変わる?デジタル点呼記録義務やアルコールチェック時の写真撮影について』
評価基準となる「高度な安全管理」を支援
アルキラーNEXで制度対応をスムーズに
- 「データ保存機能」を備え、評価制度が求める高性能な検知器の要件に対応
- クラウド一元管理により、点呼記録の不備や改ざんリスクを徹底排除
- 改正される輸送安全規則に準拠し、最新の法令遵守をシステムでサポート
審査に求められる「高度な安全取組」を支える製品の詳細は以下よりご確認いただけます。
④運輸安全マネジメント取組状況における配点の変更
運輸安全マネジメント取組状況における配点の変更がありました。
中小規模事業者と準大規模・大規模事業者の評価基準が統一され、事業規模による配点の差がなくなりました。
⑤評価マーク・認定種別の変更(3段階→5段階)
これまで「一ツ星・二ツ星・三ツ星」の3段階だった評価が、「一ツ星〜五ツ星」の5段階に変更されました。
【評価認定マークの変更及び最高評価を三ツ星から 五ツ星にするなど認定種別の変更】
なお、2024年度までの旧制度で認定を受けている
引用元:2026年度 貸切バス事業者 安全性評価認定制度|公益社団法人日本バス協会
事業者は、車両に旧評価認定マークを貼付している
よって2025年度以降に旧認定マークを付けた事業者であっても認定有効期間内は認定事業者である
⑥有効期間の変更(2年更新のみに統一)
これまで「2年更新」と「4年更新」の2パターンがありましたが、2025年度申請からは2年更新のみに統一されました。
3.2026年度の申請スケジュール

2026年度の申請受付は以下のスケジュールで実施されます。
| 申請書類の作成基準日 | 2026年4月1日 |
|---|---|
| 申請受付期間 | 2026年4月1日(水)〜4月30日(木) ※郵送等の場合は、4月30日の消印(受付)まで有効 |
| 申請料振込期間 | 2026年4月1日(水)〜5月12日(火) |
| 審査結果の公表(新規) | 2026年9月下旬予定 |
| 審査結果の公表(更新) | 2026年12月下旬予定 |
今回の申請による認定期間は、認定日から2029年3月31日までです。次回の更新申請は2028年4月に行われる予定です。
以下から、申請書をダウンロードできます。
4.安全性評価認定制度の評価項目と配点の内訳

審査は100点満点で実施され、60点以上かつ各大項目の基準点をすべて満たした場合に認定となります。
- I. 安全性に対する取組状況(55点):法令遵守事項への違反がないことが必須。その上で、法令遵守事項を超えた上位事項(55点)を審査。
- II. 事故及び行政処分の状況(20点):事故10点・行政処分10点。国土交通省から提供されるデータを使用するため、申請事業者からの書類提出は不要。
- III. 運輸安全マネジメント取組状況(25点):PDCAサイクルと情報公開への取り組みを評価。
各大項目には基準点が設定されており、1つでも基準点を下回る項目がある場合は合計点が60点以上でも不認定となります。
5.安全性評価認定制度の認定種別(★の数)はどう決まるの?

新規申請では60点以上を獲得した場合、必ず一ツ星(★)からスタートします。
その後の更新申請では、現在の認定種別と今回の審査点数の組み合わせで次の認定種別が決まります。
例えば、現在三ツ星の事業者が更新審査で90点以上を取得した場合は四ツ星に昇格します。
最高評価の五ツ星(★★★★★)は95点以上が条件で、四ツ星または五ツ星の認定事業者のみが到達できるランクです。
6.【Q&A】安全性評価認定制度に関するよくある質問

安全性評価認定制度に関するよくある質問をまとめて紹介します。
セーフティバスの認定は何年ごとに更新が必要?
2025年度申請以降は2年ごとの更新が必要です。
旧制度にあった4年更新は廃止されており、2026年度に認定(または更新)された場合の有効期限は2029年3月31日です。
次の更新申請は2028年4月になります。
高性能アルコールチェッカー(検知器)を導入すると評価に影響する?
はい、影響します。
アルコールチェッカーの使用自体は法令上の義務(法令遵守事項)ですが、「検知データの保存が可能な高性能アルコール検知器」の導入は、法令が定める水準を超えた取り組みとして上位事項の加点対象になります。
申請を検討している事業者は、機器の導入状況を自己評価シートに記載し、チェックリストに沿って添付資料を準備してください。
セーフティバス「五ツ星」を目指す事業者様に選ばれる
点呼のDX化ならアルキラーNEX
- 「なりすまし防止」の顔認証機能で、客観性の高い審査データを蓄積
- ビデオ点呼・遠隔点呼への対応で、早朝・深夜の点呼業務負担を大幅軽減
- 導入後も安心の「センサー交換0円」で、常に精度の高い検知状態を維持
「加点対象となる高性能なスペックとは?」「自社の運用にどうフィットするのか?」など、
制度対応に向けた製品の詳しい仕様や導入メリットは、製品ページよりご確認いただけます。
新規申請の場合、すぐに五ツ星を取ることはできますか?
できません。
新規申請では審査結果が何点であっても、認定される場合は必ず一ツ星(★)からスタートします。
五ツ星に到達するためには、最低でも数回の更新審査を経る必要があります。
7.まとめ|安全性評価認定制度は安全への取り組みのために
貸切バス事業者安全性評価認定制度(セーフティバス)は、2025年度申請から制度開始以来初の抜本的見直しが実施されました。
評価が3段階から5段階に細分化され、法令遵守は必須要件として位置づけられています。
高性能アルコールチェッカー(検知データ保存可能な機種等)の導入や先進安全車両の活用が加点対象になった点も見逃せないポイントです。
次の申請受付期間は2026年4月1日〜30日です。
更新申請は2028年4月が次のタイミングとなります。
自己評価シートやチェックリストは日本バス協会の特設サイトで公開されているので、早めにダウンロードして準備を進めておくことをおすすめします。




