アルコールチェッカーの校正とは?定期的なメンテナンスの重要性
アルコールチェッカーを使うにあたってメンテナンス(校正)は必要なのでしょうか?
また、それを怠ってしまった場合はどうなるのか?など様々な疑問があると思います。
本記事では以下について解説していきます。
- ・校正のそもそもの意味
- ・アルコールチェッカーのメンテナンス(校正)の重要性について
- ・実際の校正のやり方や目的
アルコールチェッカーに対する影響や法令を遵守するために必要な対応について紹介します。
目次 / このページでわかること
1.アルコールチェッカーの校正とは?
アルコールチェッカーに内蔵されているセンサーには寿命があり、精度を維持するため定期的なメンテナンスや調整が必要となります。この調整作業のことを校正といいます。
センサー寿命は製品によって異なっているため、メーカーに確認するか取扱説明書をよく読んで正しく使用する必要があります。
校正の目安期間は?
センサー寿命は使用開始から経過した期間や使用回数を目安に製品ごとに定められていますので、適切な校正の期間は使用するアルコールチェッカーによって違います。
使用期間は半年〜1年半程度、使用回数上限は1,000回〜数万回程度が一般的です。
2.なぜアルコールチェッカーを校正する必要があるのか?
アルコールチェッカーにはアルコールを感知するためのセンサーが内蔵されています。
センサーには寿命があり、精度を維持するために定期的な校正が必要となります。
本章では、アルコールチェッカーを校正しなければならない下記3つの理由を解説します。
- ①センサーの寿命により正しくアルコール検知ができなくなるから
- ②校正がアルコールチェッカーの精度に与える影響が大きい
- ③校正をしなければ法令違反になってしまう
①センサーの寿命により正しくアルコール検知ができなくなるから
センサー寿命がきてしまうと見かけ上は問題ない場合でもセンサー感度が劣化し、正しく数値を測定できない可能性があります。アルコールチェッカーは使用することによってセンサーが劣化していきます。半永久的に使用できるものではありませんので、アルコール検知器を正しく保守・管理する必要があります。
②校正がアルコールチェッカーの精度に与える影響が大きい
適切な時期に校正を行うことで、アルコールチェッカーの測定精度を維持することができます。逆に校正を行わない場合、測定した数値はほとんど信用できない数値となってしまいます。
③校正をしなければ法令違反になってしまう
道路交通法上、白ナンバー車両ではアルコール検知器を常時有効に保持することが定められており、この「常時有効」とはアルコール検知器が正常に作動し故障がない状態を意味します。
センサー寿命を超えても校正を行わず継続して利用していると法令違反にあたりますので、適切な時期に校正を実施しましょう。
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3.アルコールチェッカーの校正方法
校正についてはアルコールチェッカーの買替えが必要なものや、センサーの交換を行う必要があるものなど機器によって違いがあります。取扱説明書に記載がない場合はメーカーに確認を行ってください。
本章では、個人で校正する方法と、専門業者に依頼する方法の2つを紹介します。
①個人で行う簡易的な方法
センサー部分が交換できるものについては交換用のセンサーを用意し、利用者自身でセンサーを取り替えて校正を行うことが可能なアルコールチェッカーもあります。
基本的な校正の手順を紹介します。
- 1. メーカーに問い合わせて交換用のセンサーを取り寄せる
- 2. 取扱説明書に沿ってセンサーの交換を行う
- 3. 実際に使用してみて数値が測定できているか確認する
取扱説明書を確認し、やり方が分からない場合はメーカーへ確認しましょう。
②専門業者に依頼する方法
専門業者に依頼する場合は、校正のタイミングが来たらメーカーにアルコールチェッカーを送付して、校正してもらう方法があります。取り扱っているアルコールチェッカーのメーカーがサポートの一環として行っている場合もありますが、別料金が発生するケースもあります。
アルコールチェッカーは校正することが前提の商品なので、サービス内容はしっかり確認した上で専門業者を選ぶようにしましょう。
4.アルコールチェッカーのメンテナンスと寿命
アルコールチェッカーはどれだけしっかりメンテナンスを施しても、精密機械のため寿命があります。
内蔵されているセンサーは使用頻度や保管環境が劣化に影響することがありますので、普段から気にかけておく必要があります。
定められた使用期限や上限回数内で校正(メンテナンス)を行い法令で定められている「常時有効な状態」を保持しましょう。
本章では、校正の重要性と、具体的なアルコールチェッカーの寿命について解説します。
メンテナンスの重要性
アルコールチェッカーの校正(メンテナンス)を怠るとセンサーの劣化が原因で、飲酒しているにもかかわらずアルコール反応が出ないといった誤検知を引き起こす可能性があります。その場合、飲酒運転に気づけず検問で引っかかってしまい法令違反を指摘されてしまう、飲酒事故を起こしてしまうなど重大なことに繋がりかねません。
アルコールチェッカーの寿命と取り換え時期
使用頻度やセンサーの種類によっての違いはあるものの、アルコールチェッカーには使用期限や使用上限回数が定められており、期限を守って正しく利用することが求められます。
期限を迎えた場合はセンサー交換や買い替えが必要となりますので、導入時に期限や上限回数だけではなく校正にかかる期間や方法、費用なども合わせて確認を行うようにしましょう。
弊社パイ・アールで提供しているアルコールチェッカー「アルキラーNEX」の場合は、1年の期間が経過するか2,500回使用すると使用上限に近づくので、校正を行う手配をさせて頂いております。
以下の関連記事では、アルコールチェッカーの寿命について詳しく紹介しておりますので合わせてご覧ください。
5.定期的な校正やメンテナンスがセットになっているアルコールチェッカー
弊社が提供しているアルキラーNEXは、使用期限や現在の使用回数を検知結果と合わせてクラウドで管理できるようになっており、年1回のメンテナンスは事前連絡を行った上で新しいカートリッジが自動的に送付されます。
検知結果の管理だけでなく、メンテナンス期限の管理もできるアルコールチェックシステムです。運用の負担を大きく軽減できますので、導入検討の際にぜひご覧ください。
6.まとめ
アルコールチェッカーは機器によって定められた有効期限や使用回数上限があるので、校正を怠ることによりセンサーの劣化が生じ、エラーを起こしてしまったりアルコールが正常に検知できなくなる恐れがあります。
法令で定められている「常時有効な状態で保持」していただくためには校正が必要となりますので、校正の時期や方法などを事前に確認し、アルコールチェッカーの管理をしっかりと行いましょう。