アルコールチェックの数値を下げて「ごまかす」不正はバレる?リスクと7つの防止策
「前日に飲みすぎた」「アルコールチェックの数値を下げてごまかせないか」そう考えたことがあるドライバーは、少なくないかもしれません。
結論からいうと、アルコールチェックの数値を下げてごまかす方法は、現在の検知技術と管理システムの前ではほぼ確実にバレます。
過去に実際に試みられた手口はいくつか存在しますが、そのいずれも発覚しており、懲戒解雇や刑事処分につながった事例があります。
「ごまかせるかもしれない」という期待は、取り返しのつかないリスクと引き換えになります。
本記事では、アルコールチェックの数値を下げるようなごまかしの手口や、それを防ぐ方法、企業や個人が負うリスクを解説します。
目次 / この記事でわかること
1.アルコールチェックをごまかす4つの手口

運転前に飲酒をしてしまったり、前日のお酒が体内に残っていたりする場合、アルコールチェックをごまかす不正行為を行うドライバーがいるかもしれません。
アルコールチェックの数値を下げようとする手口は、過去に実際に試みられたものがいくつかあります。
ただし、いずれも発覚しており「ごまかせた」事例はほとんどありません。まずはどのような手口が存在するのかを把握しておきましょう。
① 他人に代わりに吹き込ませる(なりすまし)
アルコールチェックを行う本人に飲酒の自覚がある場合、自分で検知器に息を吹き込むことはしないでしょう。
本人の代わりに同乗者などの他人に、アルコールチェックをさせるという手口が存在します。
直行直帰や出張など管理者が直接確認できない状況で起こると管理者も気づくことができませんので注意が必要です。
② ポンプを使って吹き込み、数値を下げる
アルコールチェッカーに息を吹きかける代わりにポンプなどを使って空気を送り込み、検知器の測定数値を下げる手口があります。
専用のストローに穴を開けて、その穴にチューブを差し込んでポンプから空気を送り込んだ事例もありました。
③ 食べ物で言い訳する
飲酒していなかった場合でも、アルコールチェッカーはアルコールやエタノールなどの成分を含む食品などにも反応してしまうことがあります。たとえば、パンや味噌汁などの発酵食品、マウスウォッシュなどの口内洗浄剤などです。
こういった情報を知っているドライバーであれば、実際には飲酒をしているにもかかわらず、「アルコール成分を微量に含む食品を直前に食べた」などと言い訳をしてごまかす可能性があります。
パイ・アールでは、自社で開発しているアルキラーNEXを用いて、飲酒をしていないのに反応するものを口にした直後から、数時間に渡って測定実験を行いました。以下の記事でご確認ください。
④ 壊れたアルコールチェッカーを使用する
アルコールチェッカーには使用回数上限や使用期間が必ず定められており、その上限を超過していた場合や、故障していた場合には、正しくアルコールを検知できない可能性があります。
故障したアルコールチェッカーをわざと使用することで、飲酒をしているにもかかわらず数値が出ないようにすることができてしまいます。
上記のような不正行為を防ぐためにはドライバーへの教育が重要ですが、不正防止機能が備わったアルコールチェッカーを常備することも重要です。
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義務化遵守だけでなく、現場の負担まで減らせる運用を。
製品の詳しい仕様や導入メリットは、製品ページよりご確認いただけます。

2.アルコールチェックのごまかしを防ぐ7つの方法
アルコールチェックの「数値を下げてごまかす」という発想は、現在のアルコールチェック管理システムの前ではほぼ通用しません。
どのような機能がごまかしなどの不正防止に効果的なのでしょうか。主な機能や方法を7つ紹介します。

① 検査時に顔写真を撮影する
アルコールチェックをする際、同時に検知中の顔写真を撮影することで、本人が実施しているという証拠になります。そのため、管理者が目の前で確認できない状況であっても、他人によるなりすましを防げます。
② 測定結果を自動送信する
測定結果を自己申告制にしていると、アルコールが検知された際に虚偽の報告をしたり、報告を怠る可能性があります。しかし、検知結果を即時送信することで、管理者はリアルタイムで検知結果を確認でき、不正を防ぐことができます。
③ GPS機能で位置情報を取得する
クラウド型アルコールチェッカーの場合、測定した際の位置情報が自動で記録されるため、「〇〇で測定した」という申告と実際の場所が一致しているかを確認できます。
遠隔地での測定でも、位置情報と測定結果がセットで管理されるため、場所を偽った不正も裏付けがとれるようになっています。
④ ワンタイムパスワードを活用する
アルコールチェックを行うごとにワンタイムパスワードを発行し、そのパスワードが一致しているかどうかで本人が行っているかを認証する機能があります。
Bluetoothでスマートフォンと接続するタイプの場合、顔写真を撮影していても別のアルコールチェッカーとすり替えるなどの不正が起こりえますが、ワンタイムパス認証によりこのような手口も検出されます。
⑤ 風力検知機能を活用する
アルコールチェックの呼気が正しい量・正しい時間で吹き込まれているかを判定する風力検知機能により、ポンプを使った空気の送り込みや、わざと短時間だけ吹く、といった手口がエラーとして検出されます。
エラーが出た場合は再測定が求められるため、数値を下げることはできません。
⑥ 食品でのアルコール反応は再検査で飲酒と区別される
食品によるアルコール反応は、うがいをして時間をおくと数値が下がります。一方、飲酒によるアルコールは時間をおいても体内に残り続けます。
管理者が再検査を指示した場合、この差によって食品反応と飲酒は区別されるので、「食べ物のせい」という言い訳は、再検査の時点でほぼ通用しないようになっています。
⑦ 飲酒運転(酒気帯び運転)による罰則を社内周知する
飲酒運転を行ってしまった場合、運転者だけではなく同乗者、車両提供者にも罰則が与えられます。もし、飲酒運転をして人を死傷させてしまった場合は「過失運転致死傷罪」や「危険運転致死傷罪」として処罰を受ける可能性もあります。
従業員およびその家族や会社に与える影響をしっかりと事前周知し、飲酒運転の抑止につなげる方法が効果的です。
高性能なクラウド型アルコールチェッカーを導入することで、多くの不正を防ぐことが可能です。本人が測定した証拠が残る検知器を使用し、不正を防止しましょう。
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3.ごまかしが発覚した場合の個人のリスクと会社の責任

アルコールチェックのごまかしが発覚した場合、ドライバー個人だけでなく、会社にも重大な影響が及ぶ可能性があります。
ドライバーには、社内規程に基づく懲戒処分や、飲酒運転をしていた場合の刑事罰、事故を起こした場合の損害賠償責任などが生じる可能性があります。
また、業務中の運転によって第三者に損害を与えた場合は、会社も民法715条に基づく使用者責任を問われることがあります。
取り返しのつかない事態になる前に、個人と会社の双方に生じるリスクを把握しておきましょう。
ごまかしによる個人ドライバーが負うリスクと責任
アルコールチェックのなりすましや記録の改ざんなどが発覚した場合、ドライバーは就業規則や社内規程に基づき、懲戒処分を受ける可能性があります。
処分の内容は、不正の方法や回数、飲酒運転の有無、会社に与えた影響などによって異なります。重大かつ悪質な不正については、懲戒解雇を含む重い処分が検討されることもあります。
さらに、ごまかしによって飲酒状態を隠し、実際に自動車を運転した場合は、道路交通法違反として刑事罰の対象になります。
酒気帯び運転は3年以下の拘禁刑または50万円以下の罰金、酒酔い運転は5年以下の拘禁刑または100万円以下の罰金です。
飲酒運転によって事故を起こした場合は、被害者に対する損害賠償責任も負います。
また、アルコールの影響により正常な運転が困難な状態で自動車を走行させ、人を死傷させた場合には、危険運転致死傷罪が成立する可能性があります。人を負傷させた場合は15年以下の拘禁刑、人を死亡させた場合は1年以上の有期拘禁刑の対象です。
ただし、飲酒を伴う死傷事故のすべてに危険運転致死傷罪が適用されるわけではなく、事故当時の飲酒量や運転状況などに基づいて判断されます。
「一度くらい」という軽い判断でも、自分自身だけでなく、被害者や家族、勤務先にまで深刻な影響を与えるおそれがあることを理解しておきましょう。
会社が負う責任
ドライバーの不正行為は、個人だけの問題にとどまりません。
従業員が業務中の運転によって第三者に損害を与えた場合、会社も民法715条に基づく使用者責任を問われる可能性があります。
そのため、飲酒運転による事故の損害賠償責任が、ドライバー本人だけでなく会社にも及ぶことがあります。
アルコールチェックの方法や記録の管理に不備があった場合は、会社が適切な安全管理や監督を行っていたかについても問題となる可能性があります。
また、緑ナンバーの貨物自動車運送事業者では、点呼の未実施や不実記載などが確認された場合、行政処分の対象となります。
違反内容や過去の処分歴などによっては、自動車の使用停止、事業停止、事業許可の取消しの可能性もあります。
会社側が負う法的リスクと罰則の詳細については、以下の関連記事で詳しく解説しています。
4.数値のごまかしを防ぐなら「アルキラーNEX」

測定した数値を下げるなどのごまかしの手口に対応する不正防止機能を、ひとつのシステムで実現しているのがクラウド型アルコールチェッカー「アルキラーNEX」です。
顔認証機能とワンタイムパスによる検知器認証で本人確認を徹底し、なりすましや検知器のすり替えを防止します。
測定結果は日時・位置情報とあわせて即時クラウドへ自動送信されるため、数値の改ざんや未報告といった不正が物理的にできない設計です。
また、日本製センサーを採用し「アルコール検知器協議会」の認定機器にも選ばれており、検知精度の高さも特徴のひとつです。
直行直帰や出張が多い業種でも、管理者がどこからでもリアルタイムで測定結果を確認できます。
選び方に迷ったら、機能と実績で選ぶ
法人向けアルコールチェックシステムなら
「アルキラーNEX」
- 直行直帰の多い現場や拠点ごとの共同利用など、多様な働き方に合わせた運用が可能
- 定期メンテナンスが無料、検知器の期限管理も不要で、手間とコストを同時に削減
- 運転日報などの車両管理や他社システム連携で、管理者・ドライバーの負担を軽減
義務化遵守だけでなく、現場の負担まで減らせる運用を。
製品の詳しい仕様や導入メリットは、製品ページよりご確認いただけます。

5.アルコールチェックのごまかし方に関するよくある質問
アルコールチェックの数値を下げるなどのごまかす手口に関するよくある質問をまとめます。
- アルコールチェックをごまかす方法は?
-
体内にアルコールが残っている場合、アルコールチェックを行う際に他人にアルコールチェックをさせる、ポンプなどを使用して呼気以外を吹き込むなどの不正が過去に実際に行われました。
対策として、このような不正が行われないアルコールチェッカーを選定する必要があります。
- アルコールチェッカーは何に反応する?
-
アルコールチェッカーは飲酒していなくても反応してしまうことがあり、たとえば飲食物や喫煙、薬の服用などにより影響を受けます。
ただ、このような食品などの成分に反応してしまった際は口をゆすぎ、少し時間をおいて再度検知した場合アルコール反応がなくなることがほとんどです。
アルコールチェックを行う前には飲食や喫煙、歯磨きなどは避け、可能であれば水でうがいするようにしてください。
- アルコールチェックの不正による罰則は?
-
アルコールチェックが正しく行われなかった場合、安全運転管理者の業務違反となり安全運転管理者の解任などの罰則が科せられる可能性があります。
また、不正による飲酒運転を事前に見抜けず、社員が飲酒運転を行った場合や事故を起こした場合、道路交通法違反となり罰則の対象となります。
社員本人だけではなく会社にも同等の罰則が科せられます。
6.まとめ|高性能なアルコールチェッカーを使用して不正を防止しよう
本記事では、アルコールチェックの数値を下げる・ごまかす手口の実態、なぜバレるのか、発覚した場合に個人と会社が負うリスクについて解説しました。
数値を下げてごまかす試みは、顔認証・ワンタイムパス・クラウド自動送信・風力検知といった複数の仕組みによって、いずれかの段階で必ず検出されます。
過去に試みられたあらゆる手口が発覚している事実が、そのことを証明しています。
「一度くらい大丈夫」という判断が、懲戒解雇・刑事罰・損害賠償という取り返しのつかない結果につながります。
アルコールチェックは形式的な手続きではなく、自分自身と周囲の安全を守るための仕組みです。
数値を下げることを考える前に、十分な時間をおいてアルコールが抜けるのを待つことが唯一の正しい選択と言えます。



